木の章 鹿


6 脊柱の矯正  

 
 こうして普段ゆるみがちな腹筋とPC筋を引き締め、緩める運動を繰り返すことによって、尾骨や仙骨が微妙な動きを始めます(註1)。

 尾骨の辺りを尾閭(びろ)といいます。尾骨、仙骨をひとまとめに捉えた名称です。

 この尾閭を動かすことによって、性腺が活性化されます。性腺に収められている性ホルモン、また性エネルギーが全身の筋肉の強さ、その他の内分泌腺の強さ、ホルモンバランスに深く関係しています。

 「提肛運動」を日々実践していくと、骨盤が矯正され、背骨のゆがみが矯正されます。性腺が強化され、筋肉が強化されます(スポーツマンが成績を上げるために行うドーピング薬物(註2)の一つに、男性ホルモン<テストステロン>がありますが、それは性腺で作られるホルモンなのです。)その結果、疲れを知らない体力が作り出されます。

 


註1: 尾骨も仙骨も、それぞれ一個ではなく、尾骨は3から6個の骨(尾椎)が、仙骨は5個の骨(仙椎)が組み合わさって作られています。この尾骨仙骨は、全骨格の中枢にあたります。尾骨や仙骨が破損すると全身麻痺や命にかかわる結果を招きます。それだけ大切な骨なのです。


註2: ドーピング(英: doping)は、スポーツなどの競技で好成績を挙げるために薬物を投与したり、その他の物理的方法を採ったりすること。オリンピック、競馬など全ての競技で使用が禁止され、違反行為となるものを指す。
 
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